個別株投資におけるポートフォリオの組み立てと管理方法について
目標収益率は12%以上
敢えて個別銘柄を選択して運用するのであれば、低リスク資産である「債券」や自動的に運用可能な「S&P500指数」よりも収益率が高くないと意味がありません。
「債券」と「S&P500指数」の収益率はおおよそ下記の数字です。
- 債券:約5%
- S&P500:約10%
以上から、個別株投資における目標収益率は、手数料等も考慮して「12%以上」が目安と考えています。
銘柄数は5~20銘柄
銘柄数は最高20銘柄で構成されています。定期的にチェック可能、かつ分散が効く銘柄数でポートフォリオを構成しています。
どんな銘柄で構成するか?
ポートフォリオに銘柄を組み込む際に最も避けるべきことは、分散のために調査不足の銘柄を組み込むことです。ポートフォリオには下記のような銘柄を積極的に組み入れるようにしています。
- 自分の得意な分野に関する銘柄
- 調査の結果、有望なストーリーが見える銘柄
分散投資の考え方
個別株は下記の6つのカテゴリーに分類可能であり、カテゴリー毎にストーリーが異なるので分散効果が得られます。
- 低成長株:年平均3%程度成長する株(電力株など)
- 優良株:年平均10%程度成長する株
- 資産株:特許や不動産などの隠れ資産を持っている株
- 市況関連株:自動車・航空・鉄鋼・化学など景気と共に上下する株
- 高成長株:年平均20%程度成長する株
- 業績回復株:潜在的に倒産リスクのある株
各カテゴリーの特徴は下記の通りまとめられます。
- 低成長株:低リスクローリターン高配当
- 優良株:低リスクミドルリターン
- 資産株:隠れ資産を見極められればローリスクハイリターン
- 市況関連株:市況を見通す力量次第
- 高成長株:ハイリスクハイリターン
- 業績回復株:ハイリスクハイリターン
株に積極的な投資家が10銘柄でポートフォリオを構成する例として、高成長株4社+業績回復株4社+リスクを緩和させる意味で低成長2社というポートフォリオが考えられる。
銘柄の入れ替え戦略
銘柄の入れ替え戦略としては、銘柄組み入れ時のストーリーが生きているかどうかを数か月ごとにチェックし、ストーリーが崩れない限りは持ち続ける方法を採用しています。下記の銘柄の入れ替え戦略は、会社の事業内容を無視した投資であるために目標とする収益率を上げるのは困難と考えています。
- 株価が下落したらロスカット、株価が上昇したら買い増す。
この銘柄の入れ替え戦略ではストップロスの選択肢は無く、ファンダメンタルズに関与しない株価下落は有望な株を安値で買い増すチャンスと捉えられます。一方でファンダメンタルズに関係ない株価急騰は、短期的には株価急落の可能性が高いので利益確定の選択肢も検討に値すると思います。
まとめ
- 目標収益率12%以上
- 良く調べた銘柄5~20銘柄で構成
- 6つのカテゴリーで分散投資
- 事業成長のストーリーが崩れそうなら銘柄を組み替える
参考文献:ONE UP ON WALL STREET Millennium Edition