「経済的に自立してできることなら早期退職したい!」
と思っている方にむけて、
この記事では、下記の本「最速で経済的自立を実現する方法【FIRE】」について独自の目線で紹介します。
FIREとはFinancial Independence(経済的自立)とRetire Early(早期リタイア)の頭字語
FIREは、雇われ仕事をすることなく不労所得だけで毎年の生活費を賄えるような貯蓄と節約に励み、できるだけ早く早期リタイアしようとする考え方です。
著者は「お金の悩みから解放され、お金のために働く必要がなくなること」とシンプルに定義しています。
最速で経済的自立を実現する方法【FIRE】
本書には、ニューヨークタイムズ、WSJ、ワシントンポストで話題の「ミレニアル世代の億万長者」が実証した、2.26ドルを5年で125万ドルに増やした具体的手段が紹介されています。
2010年、当時25歳のグラント・サバティエは起きると、自分の銀行口座に2.26ドルしかないことに気づいた。それから5年、彼の純資産は125万ドル(約1億2500万円)を超え、30歳ですでに経済的自立に到達していた。それまでの過程を通して彼が気づいたのは、お金や仕事、リタイアに関する従来の考え方のほとんどが間違っている、不完全、もしくは時代遅れだったということだ。
本書より
著者:グラント・サバティエ
1984年生まれ。シカゴ大学卒業後、新聞社のリサーチャーなどの複数の仕事を経て、2010年に経済的自立を銀行口座2.26ドルから目指す決意を固め、わずか5年で純資産は125万ドルを超え、目標を達成。CNBCでは「ザ・ミレニアル・ミリオネア」と呼ばれ、これまでにニューヨークタイムズ、ウォールストリートジャーナル、ワシントンポストで取り上げられる。現在は読者数1000万人を超えるウェブサイト「Millennial Money」で意欲的に啓蒙活動を行っている。
本書より
FIREムーブメントの背景
経済的自立の概念やそこに到達するまでの具体的なプロセスを始めて詳しく紹介した本はヴィッキー・ロビンの著書「Your money your life」(1992年)です。
FIRE界隈ではバイブルとして読まれている本です。
FIREムーブメントとしての広がりを見せたのは2010年代頃になります。
FIREムーブメントは2017年頃からアメリカやイギリスのメディアに取り上げられるようになり、日本では2019年に入ってから日経新聞等で記事として紹介されはじめています。
FIRE界隈では、1年間の生活費を400万円とした場合、亡くなるまで投資収益だけで生活するためには25倍つまり1億円の投資元本が必要であると言われています。
そのため、高収入の共働き世帯以外は実現不可能であるという批判も上がっています。
しかし、本書はそのような凝り固まった思考ではなく、もっと柔軟な解決案を提案しています。
本書では、思い切った節約と節税、副業や準備期間を長くとるなどの工夫により、広い意味での経済的自立は平均的な収入の世帯でも十分に可能であるとして紹介されています。
FIREの目的は自分の人生の時間を取り戻すこと
FIREの目標は、若くして仕事を辞めることではなく、本当にやりたかったこと、本当に意味があると思えることを実行するために自分の人生の時間を取り戻すことです。
経済的自立を達成した後に何をしたいのか?という疑問がFIREを目指す人にとって重要な問いとなります。
本書の大きな特徴は、節約よりもいかに収入を増やすかに重点を置いていることです。
コンテンツの約半分を占める割合で書かれています。
節約・貯蓄は有限、副業・投資は無限
本書では、節約には限界があり、収入を増やすのには限界が無いというポイントに注目しています。
経済的自立をいち早く実現するためには、収入を増やす努力の方が節約の努力よりも影響力が大きく、増えた収入をできるだけ投資に回すようにすすめています。
すでに働いている9時~17時の仕事をハックする方法として収入を最大化するための工夫や福利厚生を最大限利用することについて説明されています。
儲かる副業についての話や、株と不動産の投資の仕方について自身の経験的な話を土台に詳しく紹介されています。
副業については特に読み応えのある内容となっています。
FIREは米株インデックス(S&P500)投資が前提
投資については、著者自身は複雑な運用ではなく、シンプルに株式と債券のインデックスファンドへの投資を勧めています。
特に勧めているのが米株式のインデックスファンドです。
インフレ率を考慮しても年率7%で上昇してきた実績と、今後も世界をリードするであろう米企業への期待感が理由となっています。
日本株は1990年以降、ボックス相場入りしており、長期投資だとしてもタイミング次第では損する可能性すらあるので米インデックスとは比べ物になりません。
言い換えれば、日本株を中心に投資している限り、FIREは難しく、あくまで米株インデックスの高いリターンが前提の話ということになります。
日本株中心にポートフォリオを組んでいる人で、FIREに興味を持っている人は、米株も視野に入れるきっかけになると思います。
貯蓄と投資・アセットアロケーション
アセットアロケーションについても著者は下記のように言及されていました。
アセットアロケーションの目安を選ぶ方法としては、資金を取り崩すまでにどれくらいの期間があるのかを基準に選ぶのが最善だ。あなたのリタイアが10年以上先であれば、当面は資産の100%を株式で運用することをオススメする。
本書より
株式としてはS&P500をすすめています。
副業でお金を稼ぐ方法は大きく分けてふたつある。誰かのために働くか、自分のために働くかだ。
本書より
最も儲かる副業は・・・
続きは本書を参考ください。
以上、参考までに。